鼓膜切開
鼓膜切開をおすすめする時とは・・
→痛みやお熱が続く、やや強い炎症の急性中耳炎の時
→滲出性中耳炎で、お薬を飲み続けたり、鼻をきれいにしても、なかなかお水が消えない場合
Q.1 鼓膜切開の目的を教えてください
A.1 鼓膜の内側に貯まった膿や貯留液を吸い出すことです。
Q.2 鼓膜切開は、中耳炎を治すために絶対に必要な処置なのでしょうか
A.2 絶対に必要な場合はそれほど多くはありません。
ただし、急性中耳炎では、発熱や痛みなど不快な症状が早くとれます。
また、滲出性中耳炎が長く続くと、長期的には言葉の成長や発音に影響が出ることも考えられます。
Q.3 鼓膜切開は、かなり痛いものなのでしょうか
A.3 鼓膜表面の麻酔をきちんと行いますが、多少の痛みはありますので、個人差があります。
耳の中の操作ですので、うるさい音や、恐怖心はおきることがあります。
炎症が強い場合、麻酔をしても、多少の痛みを感じることがあります。
Q.4 鼓膜切開を行うと、聞こえが悪くならないでしょうか
A.4 中耳炎で膿やしんしゅつ液などが貯まった状態の方が、聞こえが悪くなります。鼓膜切開を行った方が、聴こえはよくなります。
Q.5 後遺症が残ることはないでしょうか
A.5 数回の鼓膜切開を行うことで後遺症が残ることは、通常ありません。
1〜5%の方で、鼓膜に小さな穴が残ることがありますが、多くは最終的に穴をふさぐことが可能です。
Q.6 鼓膜切開をすると、クセになりますか
A.6 鼓膜切開を行ったために、中耳炎になりやすくなるということはてありません。もともと、中耳炎は低年齢ほどかかりやすく、治りにくい傾向があるための誤解です。
Q.7 何度も鼓膜切開して大丈夫でしょうか
A.7 数回の鼓膜切開で、後遺症が残るようなことはありません。
2,3回程度、鼓膜切開を行ったにもかかわらず、中耳炎がない場合は、鼓膜換気チューブ挿入術をお勧めしています。
Q.8 鼓膜切開の後で熱が出たり、痛んだりすることはないでしょうか
A.8 鼓膜切開が原因で発熱することはありません。
逆に、鼓膜切開をしても熱が下がらない場合は、中耳炎以外の原因(風邪など)の可能性があります。
また、急性中耳炎での痛みが強い場合は、切開を行った数時間後くらいから痛みがなくなってきます。
ごく稀に、鼓膜切開の直後に、めまい感やムカムカする感じがでることがあります。このような場合は、数時間程度、安静にしておいていただくと治まってきます。
Q.9 鼓膜切開を行った後に、注意することがあれば教えてください
A.9 (1)体温測定を1日2回程度、お薬手帳などに記録しましょう。
発熱の原因が急性中耳炎の場合には、翌日くらいから熱が下がってきます。(切開が原因で発熱はしません)
お熱が下がらない場合は、中耳炎以外の原因の可能性がありますので、小児科の先生にご紹介することがあります。

(2)血の混じった耳だれが出ることがあります。
炎症が強いと1〜3日程度続くことがありますが、とくに心配はいりません。 ご自宅ではティッシュ等できれいにふき取るだけで結構です。 ただし、耳だれがこぼれるような時は、通院してください。

(3) 入浴・洗髪について
目安として37.5度以上の発熱があれば入浴はさけてください。
当日の洗髪は、避けてください。翌日からは洗髪OKです。

(4) プール、スイミングについて
鼓膜に穴が開いている状態で、水圧がかかるとめまいの原因になるといわれています。 鼓膜切開後は、プールはお休みしてください。 通常は1週間くらいで穴がふさがります。その後プールOKの許可をしますのでお待ちください。

(5) 小児科などから風邪薬をいただいている場合は、特別に指示がない場合はそのお薬を続けてください。追加必要なお薬があれば(抗生物質等)、説明の上で処方します。
服用中のお薬がある場合は、お薬手帳をご呈示ください。

(6)次回受診していただく日:鼓膜の穴が治ったか、確認しましょうね

●原則として3〜5日後に受診してください。
●耳だれが多い時は、お薬が残っていても早めに受診してください。
●2日以上解熱しない場合も、早めに受診してください。